アサート No.407(2011年10月22日)

【日々雑感】 「山上憶良」を見て来ましたよ!

 10月9日(日)に奈良100年会館で行われていた「万葉朗読劇山上憶良と遣唐使」を鑑賞してきました。
 憎々しい橋下のハシズムに、いらいらさせられる毎日が続きます。ヒトラーが、知識人の書物を集めて焼き払い、タリバンが、芸術的価値も高い石仏を砲撃破壊し、橋下が、文化芸術活動に対する予算を切り捨て、教育現場をズタズタにし、言うも事欠いて、戦争被害の経験も無い奴が、国家、日の丸の強制を条例化し、公務員(ユダヤ人と想定もできる)を敵視する政策を推し進めている。挙句の果てには、外国資本も誘致して、カジノを創設云々と、日本をバクチ社会にしようと言うのか?全く思いつきの言動、パフォーマンスで私には、あのオウム真理教で悪名を馳せた「あー言えば上裕」を思い起こさせる。
 こういうときには生温い記事をかくことに後ろめたさを感じますが、反対にこういう時だからこそ、文化、芸術に親しみ、自分の精神を浄化し、内面を高めることも必要かと思い、(奈良に)行ってきました。
 会場では、一千人位入れる中ホールが、ほぼ満員で、68歳の私から見ても高齢と思われる、70歳台の人々も多くを占めておりました。人々は、年を取るとやはり人のやさしさや、ぬくもりを求めているんだなあと感じさせられました。
 名優・浜畑賢吉氏が、山上憶良役で朗読、演技をされており、法相宗大本山薬師寺の山田法胤管主のお姿もお見受けしたように思います。
 私が中学3年生だった頃、社会科の先生が、山上憶良の「貧窮問答歌」を朗々と詠じて下さったのを、懐かしく思い起こします。
 出世にのみ貪欲で、ついには貴族の位を得るまでになった憶良が、いつしか人情や慈悲に満ちた作風で知られる歌人へと成長した物語を楽しみ清々しい思いで帰路につきました。最後に、山上憶良の有名な歌を記し、筆を置きます。

 ○憶良らは 今は罷(まか)らむ 子泣くらむ それその母も、我(わ)を待つらむぞ
 ○銀(しろがね)も、金(こがね)も玉もなにせむに 優れる宝 子に及(し)かめやも
(2011-10-12 早瀬達吉) 

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