1960年代の学生運動の歴史的文書 No.11 |
<七・五ラスク訪日抗議京都集会に向けて全国学友へのアピール> 兵庫県学連・大阪府学連・立命館大学一部学友会 1966年7月5日 |
全国の学友諸君! 七月五日から、京都において、日米経済合同委員会が開かれる。すでに我々は、この日、全国各地で、ラスク訪日抗議行動を起こし、京都の地で抗議集会をもつことを提案した(六・一四アピール)。ラスク訪日と日米経済合同委開催が、アメリカ政府のヴェトナム侵略の新たな拡大、佐藤内閣の侵略加担強化の新たな局面の中でもたれる。 「経済合同委」が、ヴェトナム侵略、中国侵略、日本の一層の加担についての日米支配者の「政治合同委」であることは、もはや公然の秘密である。 ラスク訪日抗議と原子力空母寄港阻止の闘いは、第一に日本政府を最大の加担者としてヴェトナム侵略拡大を続ける米政府への抗議、第二にヴェトナム侵略戦争に加担し、かつ自主防衛、核武装への道を公然と歩み出した佐藤政府への抗議である。そしてこの闘いは、日米支配者の間にくさびを打ちこみ、彼らを孤立化させ、ヴェトナム戦争終結の展望を切りひらいていく闘いへと発展させられる必要がある。その為には、米 政府の侵略を不断に暴露するのはもちろん、我々には何よりも佐藤内閣の加担をやめさせる闘いを起こしていく必要がある。 又この闘いは、未だ統一した巨大な闘いを起こしえずにいる民主勢力、行動の統一を回復していない学生戦線というわれわれの最大の弱点を克服する闘いにしなければならない。我々は、行動の統一をかちとり、単一全学連実現のため、あらゆる努力を行なってきた(六・九、六・ニー、 六・二四).又今後もねばり強く続けるであろう。自称「全学連」の統一行動の無視、拒否する態度(我々の呼びかけに一度も解答していない)、トロツキスト諸君の反自称「全学連」→十二月「全学連」再建→第二全学連コースが現在統一の最大の障害となっている。七・五の闘いを統一した闘いにし、堅固な行動の統一を積み重ね、単一全学連実現の一里塚にしよう。 全国全自治会が共同抗議文を検討され、支持し、クラス支持決議を集約し、抗議団を派遣されるよう要請します。 《フスタ長官への抗議と要望》 一、北ヴェトナムへの北爆、北進、南ヴェトナムへの内政干渉を直ちに中止すること. 二、米軍はヴェトナムから即時撤退すること. 三、ジュネーブ協定(一九五四年)を遵守し、北ヴェトナム政府の提示する四原則、南ヴェトナム解放民族戦線の五条件に基づいて、ヴェトナム問題の解決をヴェトナム人民の手にゆだぬること. 四、安保条約に基づく原子力潜水鑑の日本寄港を今後再び行なわないこと. 五、近く予定されているといわれる原子力航空母艦「エンタープライズ」号の日本寄港を中止すること. 右の諸点について抗議並びに要請すると共に、貴政府が今後もかかる侵略政策を継続される場合には重大な決意の下に、全国民的反対運動の展開によって応えるであろうことを表明します。 一九六六年七月五日 兵庫県学連 大阪府学連 立命館大学一部学友会 ラスク国防長官殿 |