1960年代の学生運動の歴史的文書 No.12 |
<ベトナム反戦五・一七闘争アビール> 大阪府学生自治会連合・兵庫県学生自治会連合 立命館大学一部学友会 1967年5月7日 |
全国の学友の皆さん、大阪府学連・兵庫県学連・立命館大学一部学友会執行委員会は、ベトナム侵略戦争反対の全国的統一闘争をよびかける。現在のベトナム侵略戦争の極めて危険な局面を国際的なべトナム反戦闘争をもって突破しょう。更に日本政府・独占による原子力空母エンタープライズ号寄港承認、砂川基地拡張を中心とする侵略加担の一層の進行を阻止するために、五・六・七月闘争に向けて、我々の隊列を強固に再構築しょう。現在ベトナムにおける情勢はまさに決戦の局面にある。 北爆はハノイ、ハイフォン産業施設、居住地区、ミグ基地に集中され、北ベトナム上空で激烈な空中戟をひきおこしている。ジョンソンは中国領への挑発的で不当な爆撃に着手している。非武装地帯周辺の激戦は重大な戦争拡大の前触れであろう。来年の大統領選挙を控えてのジョンソン・タカ派のこうした危険なエスカレーションは他方での欺瞞的「和平」キャンペーンを伴いつつ、ベトナム戦争を最終的に軍事力で決着させようとする意図のあらわれである。 以上のようなジョンソンの危険な冒険に賛意を表し、佐藤自民党政府と独占資本は、これまでの全面的侵略加担に引き続き、強化している。北爆基地であり動く核基地である第七艦隊、原子力航空母艦エンタープライズ佐世保寄港を七・八月に強行し、侵略をより効果的に行わせると同時に核兵器の日本もちこみ、日本の実質的核武装への大きな水路を開こうとしている。更に砂川において、現地における強力な闘いと、美濃部都知事出現に躊躇しつつも、土地強制収容を機動隊とブルドーザー、巨額な札束をもって強行せんとしている。 朝鮮半島を向いた第三次防、金東希亡命に対する政府の処置、外国人学校法等にみられるのは政府の冷戦政策である。 五・六月の我々の反戦闘争の課題は、ベトナム侵略戦争の一層の拡大強化に反対し、エンタープライズー砂川を中心にした日本政府の侵略加担を転換させる闘いである。今から直ちにそのための周到で大阻な準備を進めよう。 世界の反戦運動はアメリカの四・一五春の大動員にみられる強力な高まり、西欧諸国の反ハンフリー闘争等、新たなる国際的昂揚を示している.五月十七日、アメリカでは学生を中心とする北爆の無条件停止と米軍の戦闘行為の即時停止を要求するホワイト・ハウス前大集会が予定されている。 全国の学友のみなさん. 我々もアメリカの学生に呼応して五月十七日に全国的に立ち上ろう。五月十七日の国際的スローガンは「北爆の無条件即時停止、米軍は戦闘行為を即時停止せよ!」 である。このスローガンの下に、国際反戦統一行動を成功させよう。そして原子力空母エンタープライズ号寄港阻止、砂川基地拡張阻止を中心に闘う.五月十七日の全国的たたかいを契機に五月二十一日砂川基地闘争、六月ベトナム反戦闘争を全国自治会の統一した行動でたたかいぬこう! (1967年)五月七日 大阪府学生自治会連合 兵庫県学生自治会連合 立命館大学一部学友会 |