1960年代の学生運動の歴史的文書 No.15 |
<一〇・二一に山崎君虐殺抗議全国ゼネネストで起ち上ろう!> 全国学生自治会共闘 他 1967年10月 |
全国の学友諸君! われわれは怒りをこめて呼びかける。京大山崎君の痛ましい死が、マスコミによって意図的にゆがめられ、つなみのようなデマ宣伝のなかに国民はさらされている.あまつさえ「暴徒」の当然の報いであるかのように。 だが学友諸君! 全国自治会共闘の旗の下に結集し、羽田闘争を、強固な意志一致による組織された戦闘的部隊千名をもって先頭に立って闘いぬいたわれわれは、山崎君の死の真相を徹底的に究明すると同時に、死を冒とくし、真実をゆがめ、反戦闘争−国民の平和の要求を圧殺せんとするいかなる行為にも断乎として糾弾の手をゆるめないだろう。 デマの嵐に抗して闘争の意義を断乎として守り抜こう! サイゴン大学生連盟は、十日夕刻「佐藤首相の南ベトナム訪問に反対する」と題し、「サイゴン大学生連盟は、ベトナムの独立と平和のために、佐藤首相の南ベトナム訪問に反対して戦っている日本の学生に対して心から賛同の意を表する」と声明を発表した。 衝撃と影響は、国際反戦闘争に対してばかりではなく、支配階級の内部にも、深刻な動揺を与えている! サイゴンでは「こんどの事件で日本国内の反戦闘争の激しさを知った結果、日本の役割について悲観的見通しが強まっているようだ」。台湾訪問からはじまり、一連の東南アジア獲訪において、アジアの「指導者」−新植民地主義と冷戦のホープとして君臨しょうとした佐藤の権威は、いちじるしくキズつけられるに至った。こうして一〇・八羽田闘争はベトナム・アメリカ訪問を軸とする一連の訪問外交に痛撃を与え、彼らのたくらみを深くキズつけたのである。 自治会共闘に結集したわれわれは、何よりも羽田闘争のこうした画期的意義を、明確に確認しなければならないと考える。 再び佐藤訪ベトの意図を明らかにする。 佐藤訪ベトの意図は何か、それを再度全国の学友諸君に明らかにしたい。 それは、@不正と買収と銃剣によってデッチ上げられた「新政権」を、国際的に承認し、A「民生安定計画」への参加をとおして朴政権なみの、「安定政権」をつくりあげようとするものである。 日本政府はここに、アジアにおける被抑圧民族に対する新たな抑圧者として登場せんとしているのであり、七〇年安保への反人民的、反共的策動を開始したのだ!それはまさしく、ベトナム人民の民族自決を要求する闘いに対する「派兵なき全面参戦」でなくて何であろうか。 闘いの国際主義的意義を確認し、自国参戦政府に全力を挙げて対決せよ! 南ベトナム人民をはじめとし、南アメリカにおける人民など平和・民主主義・独立を求めてやまない英雄的闘いのみならず闘いの火は、いま帝国主義の胎内でもえあがろうとしている。 われわれは、まさにこうした闘いの一翼を担おうとしているのであり、世界人民からはもとより帝国主義内部でも孤立しつつあるアメリカ帝国主義と、その欠かすことのできない、「支柱」日本政府に対する反侵略加担の、重要な、否、決定的ともいえる一翼を担っているのだ! 佐藤侵略外交、民族自決権に対する犯罪的抑圧を告発し、全国民、全学生の反戦の意志を総結集し民族自決権の全面承認−平和共有への怒涛の前進を開始しよう! 全国の学友は、自治会共闘の旗の下、学生運動の大衆性、戦闘性を断乎として防衛し全学連再建めざし、佐藤打倒にゼネストで起ち上れ! 全国の学友諸君! 一〇・七、八闘争を最も多大な最も組織された部隊をもって闘いぬいたわれわれは、山崎君の死に満腔の怒りをもって抗議すると同時に、その悲しみのなかからベトナム戦犯佐藤打倒の闘いに起ち上るよう、心から訴える。 日本学生連動が歴史に果した巨大な足跡を省みるとき、われわれは現在の学生運動の分裂の犯罪性を叫ばずにはいられない。学生運動は十割加盟制自治会の原則にもとづく、共通の要求のうえに成立する大衆運動でありいかなる意味においても、党派の従属物ではない。この原則を放棄するものは、まさにそれのみにおいてさえ、日本学生運動のかがやかしい伝統をキズつけ、学友の要求をふみにじるものであるとの糾弾を拒否することはできない。 全国の学友諸君! 労働者階級をはじめとした国民諸階層と固く連帯し、一〇・二一国際連帯行動を、虐殺抗議・ベトナム戦犯佐藤内閣打倒の共通の・スローガンにもとづき、統一された圧倒的大衆運動をもって侵略の国際統一線を打ちくだけ. 一九六七年十月 全国学生自治会共闘 大阪府学連・兵庫県学連 島根大農自 岡山大連自 立命大文・営自 富山大経自 新潟大医・歯・エ自 法政大社自 慶応全塾自治会・日吉中執・日吉理財学会 全都ベトナム反戦学生共同闘争委員会 |