原潜艦寄港阻止を・統一した闘いのもとに
各地で反対運動盛り上がる--関西三府県学連--
九・一六統一行動終わる
◎ 政府は去る八月二十八日、昨年来全国民の反対運動の中で ◎
◎ 一時中断していた原潜寄港問題を、国会での十分な討論も ◎
◎ 国民への納得ゆく説明もなく、突如米原子力潜水艦の佐世 ◎
◎ 保・横須賀への寄港を承認し米側に通達したが、横須賀・ ◎
◎ 佐世保の現地での社会党・共産党の共斗を中心とし全国各 ◎
◎ 地で国民的な反対運動が盛り上がっている。 ◎
◎ 関西−府県学連も寄港阻止の統一行動を九月十六日に行な ◎
◎ った。 ◎
国民の強い関心の的であったこの問題を、国会での一片の審議も経ず強行したこと、安全性についても軍事秘密ゆえ「アメリカの安全に対する保障を信頼するほかない」(昨年の外務省の中間報告)という態度から一歩も進んでおらないこと、さらに今まで全く否定していたサブロックについての新しい見解(サブロックを装備していても、核弾頭をもっていなければさしつかえない)が発表されたことなど、昨年来の国民の疑惑にまじめに答えるどころか反対にいよいよ日本の核武装への野望を明らかにしたものとして国民の抵抗闘争で迎えられている。
大阪においても.すでに八月二十八日、青婦学共闘が行なった約二〇○〇以上の青年、学生、婦人を中心とした扇町公園から出入橋までのデモを先頭に、九月三日には「原子力潜水艦寄港阻止緊急大阪集会」(大阪地評、中立労組、社会党、日農)が約六千人を扇町公園に集めデモ行進を行なったほか、九月十一日にも「原子力潜水艦寄港阻止大阪決起大会」(共産党大阪本部、民青、、大阪地域、「原水協」その他)が約五00人を集め同じく扇町公園から出入橋までデモンストレーションを展開した。
いずれも”原潜寄港阻止””アメリカのインドネシア介入反対””日本の核武装反対″を中心スロ−ガンとしてデモ行進が行なわれた。
一方全国的には、九・三東京・日比谷野外音楽堂での「原潜阻止緊急中央集会」(総評、社会党、学生、婦人その他)の一万二千ん人、九・八東京での「総決起集会」(共産党、労働者、青年婦人、その他)の一万七千人をはじめ、全国各地域で多くの抗議集会、デモ、署名運動が展開されている。
<米原潜日本寄港阻止・中之島で府学連続一行動>
定期試験をひかえての困難な状況の中で、九月十一日の授業開始後、各大学の自治会、平和組織を中心として、原潜寄港反対の情宣活動が行なわれてきたが大阪・京都・兵庫の関西三府県学連から十六日に統一行動を行うことが提起され集会、デモンストレーシヨンが行われた。
大阪では中之島公園に、阪大・市大・経大・工大などを中心に三〇〇人の学生が集まり集会後扇町公園までデモ行進した。
京都では京大、同志社大・立命大を中心として約三○○名近い学生が集会を開き、同志社大から円山公園までデモ行進した。
大阪では我が同盟員は先頭にたって闘ったが多くの学友をそれに結集し得ていなかった。今後各大学で講演会、映画会、クラス討論・署名等を通じて全学友の反対意志を結集することが要請されている。
大阪府学連 九・二七佐世保へ代長派遣を提起
大阪府学連執行委員会は、十二日の自治会代表者会議において、府学連統一署名運動及び二十八日佐世保における現地闘争への各自治会、平和組織の代表派遣を提起した。各大学とも試験期のため困難ではあるが、署名運動とカンパ活動を積極的に進めるよう発表した。
大阪府学連第27回大会 総括のみ決し流会
続開大会十月下旬に
この期間の--とりわけ六・一九を頂点とする闘いを先進的に闘い抜いてきた大阪府学連は、秋以降の闘いの方針の提出と学生戦線の全国的統一の達成、そしてそれらの課題を束し得る闘う指導部の選出をその主要な使命として、七月十二・十三日に第二十七回定期大会を招請したが、大会は窮一日(十二日)総括提案を賛成54、反対0、保留0、棄権44で採択しただけで第二日(十ニ日)に至って、外大・女子大・工大U部、経大U部、市大U部学大平野の「平民学連派」経大T部及び市大の一部員のボイコットの中で最終的には流会した。
流会の直接的な原因は学大池田、大阪府大の資格審査問題であった。
学大池田分校の常任自治委員会(執行委員会)は六月十八日の自治委員会で選出されたがその最終的信任を与える学生大会(六・三〇)は流会し、七月七・八日に行なわれた学生投票で信任票が規定の3分の2をわり不信任と選管は結論した。
府大は府学連には、工・農・経の各単位自治会で加盟しているが、府大「中執」は単位自治会は既になく統一自治会が大会代議員権を持つと主張した。
大会資格審査委員会は、@学大池田では、常自委は成立していないから、自治委員会が選んだ代表なら資格をもつが、「常自委」が選んだ代表は資格を持たない。A府大は単位自治会で加盟しているので、その代表なら認めるが、統一自治会としては加盟していないからその代表は認められない、従って話し合いを続行する。@については了解がついたがAについては第一日目第二日目最後迄話し合いがつかず、第二日目には遂に「平民学連」派は大会に参加せず、経大T部及び市大の一部代議員(インター・社学同各系)も大会を続行するかどうかの採決に敗れるや退場したために、大会は遂に流会した。
客観的に府学連破壊の意味しか持ち得ないボイコット等の行動は厳しく批判されねばならないだろう。
府学連執行委員会は、紛争問題については話し合いで今後解決し統一の立場を堅持しつつ十月下旬に続開大会を開くことを決定している。
九州学連第21回大会 全学連再建を決議
この間学生戦線の一つの拠点として、関西学協との連絡の下に大衆的闘いを展開してきた九学通は七月二〇日二十一日九大本学で第21回定期大会を開催した。これは昨年七月、崩壊していた九学連を再建した第二〇回大会に続くもので、九大、佐賀大、長崎大、大分大、宮崎大、福岡大、福岡女子大、熊大等八大学十七自治会から七四名(委任状十四を合む)の代表が派遣された。大会代議員数は一二四名で、このことは約三〇代議員権をもつ平民額連派のボイコット及びまだ壊滅している自治会が多数存在していることを示している。
最後に関西学協との共闘、全国的統一闘争の回復と地方学連の再建、それらを通じての全学連再建が決議され、新委員長に筑紫建彦君(九大経四)を46・11・3で選出して幕を閉じた。
【主張】 米原潜日本寄港を断固阻止しよう!!
南ヴェトナムにおけるぺトコンの進撃、連日のサイゴン学生、仏教徒の反政府デモ、明日をも予測できない政情不安、それらに対すろアメリカの焦りとその対抗としてのトンキン湾事件--こうしたアメリカのインドシナ政策の泥沼的後退の中で、八月二十八日、米原子力潜水艦の日本寄港が承認された。それは、部分核停以後の平和共存への世界的潮流の中で前進する氏族解放闘争を、その強大な軍事力とドルをもってしても抑えきれないアメリカ帝国主義の苦悩を極東における新たな核戦略体制の強化によって好転させとうとする「暗い金曜日」であった。
ポラリス型てはないとはいえサブロックを搭載するこの核潜は、極東の緊張を激化させ、中国の核武装をはやめ、自衛隊の核武装に道を開くものである。
日本政府にとって、寄港承認はアメリカの社会主義敵視政策に積極的に身を投ずることを意味し、国民にとっては熱核戦争の脅威を与えられたことを意味している。
独占の黒い道
激化する帝国主義諸国家間の矛盾の中で、高成長を成しとげた日本独占は、激化した階級矛盾を克服し、貿易自由化、IMF八条国移行、OECD加盟等、相次ぐ国際競争の荒波を乗り切るべく国内反動と海外侵略の志向を強めている。
最終的にほ憲法改悪に至る独占のプロクラムがそれである。
こんどの原潜寄港承認は一つにはそれによって実質的に日本に核兵器を持ちこみ、自衛隊の核武装の正当化をはかり、憲法第九条突破への独占の黒い道を歩み始めることを意識した。
又、日米航空協定問題の破綻、毛製品問題、鉄鋼問題等日米矛盾の度を加える顕在化は、寄港承認によってアメリカから何らかの政治的経済的譲歩を引き出そうとする日本独占の国民的利益を無視したやましい行動となって表われた。
安全性は詭弁
我々は、政府の「安全性」についての詭弁を唯の一言も信用できない。現実にスレッシャ号は沈没したのであり、日本の港湾は交通地獄なのだ。百回に一度も自己を起されたらたまったものではない。
安全審査のない「安全性」が政治的欺瞞であることは誰の目にも明らかだ。日本の近海や港湾が放射能で汚染されて喜ぶ国民はどこにもいない。
我々は、このような平和と国民的利益を無視し破壊する米原子力潜水艦の日本寄港に断固反対する。
民主・平和勢力の即時統一を訴える
政府が反対運動を予定しつつ「承認」に踏み切った裏に、学生運動の夏休みとひきつづく試験期、平和運動の分裂の固定化にあったことを忘れることはできない。
平和、民主勢力が分裂し続けている限り、原潜寄港は阻止できないし、我々は一歩後退を余儀なくさるだろう。
しかしながら 民主勢力内部に原潜寄港に反対しない部分はどこにもないし、スローガンと要求の一致にもとずいてねばり強く行動の統一を追及していかねばならない。
現在の分裂を原潜阻止の大統一行動をかちとっていく中で克服していかねばならない。
そのための実践的課題として、青帰学共闘の強化、原潜阻止の地域共闘を推進し発展させていくことである。
中でも我々に課せられた主要な任務は学生戦線における原潜阻止のの大統一行動を展開するなかで、組織的統一をかちとっていくことである。
米原子力潜水艦の日本寄港を民主勢力の統一した斗いで阻止しよう!
日本の核武装反対!平和憲法を完全実施せよ!
アメリカのインドシナ軍事干渉反対!
モスクワ・フォーラム 同盟から代表を派遣
九月十六日から約十日間にわたってモスクワで行なわれる「民族独立と解放、平和のために闘う世界青年学生の連帯のための討論集会」に参加するために同盟を代表して平井**書記長が七日、日本代表団と共に横浜から出発した。
このモスクワ・フォーラムは、フローレンスでの世界青年平和討論集会の呼びかけに基ずいて行われるもので、集会の名称でもわかる通り、民族独立及び世界平和全般にわたる問題についてその相互の関連を明きらかにし、その中での青年の果し得る役割りをはっきりとさせ、世界的な連帯を築き上げることをその目的としている。 |