「民主主義の旗」第51号 1968年6月21日 |
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ベトナム反戦勝利・安保破棄・佐藤打倒の旗高く 6・15全国行動圧倒的に成功 ☆ 自治会選挙勝利めざし前進中 ☆ 六・一五御堂筋デモの意義について |
五知識人先頭に一万五千の大デモ 六月の行動の最大の焦点「ベトナム反戦・安保条約破棄・佐藤内閣打倒6・15記念首都青年総決起集会」は、六月十五日午後、日比谷野外音楽堂に、全都一万五千の労働者、青年、学生、市民を結集して行なわれた。 集会には、べ平連、婦人民主団体総評労組、民学同、都平連、高校生会議、日本山妙法寺等が参加し、会場の内外は、ベトナム反戦、佐藤打倒、安保破棄のシュプレヒコールがこだました。 デモは、国会南通用門前−首相官邸−アメリカ大使館−東京駅のコースで行なわれ、首相官邸、アメリカ大使館前では、座込みあるいは、抗議集会がかちとられ、数寄屋橋界わいから銀座にかけての大通りは故樺美智子の遺影をかかけた、道路一ぱいのフランスデモ、ジグザグデモで埋めつくされ、紙吹雪のまう中を、約三十分にわたって座り込みをかちとり、都民の圧倒的拍手をあびた。この規律ある大衆的行動の前に、官憲は全く手出しが出来なかった。 この統一行動の中で特筆すべきは、第一に参加者の圧倒的多数(約一万)が青年、学生であったことである。第二に、民青「全学連」三派、革マル「全学連」等による学生運動の分断(潮流間運動)を拒否し、二千を越える無党派の学生が結集したことである。一部の民青諸君は「六月行動」の呼びかけに動揺し、こっそりと参加する姿も見られた。文字通り「課題の一致に基く行動の統一」が、大衆に支持されていた。 第三に、高校生会議を中心として、一千を越える高校生が自覚的に隊列を組織したことである。−この隊列を、極「左」的偏向にさらすことなく、規律ある指導を行なわねはならない。 総評等の労働者が不参加であったという弱点はあるが、潮流分断化を拒否し、統一を願う圧倒的多数の学友の存在が事実をもって示されたことの意義は極めて大きい。 都平連、民学同 五〇〇の隊列 この日の統一行動には、都平連(東京都平和委員会連絡会議)からは、「ベトナム戦争終結のための全明大行動委員会」より三百名結集をはじめ、東京理科大、早大、神奈川大等の各平和団体より五百名が参加し、圧倒的成功を 収めた。 特に明大における「全明大行動委員会」の組織と大衆の結集は、崩壊状況にあつた明大自治会運動が再生しつつあることを示し、他の大学に大きな教訓を与えるものである。このことは学生大衆が先ず大学における運動の統一を切実に要求しており、クラス・サークルを基礎にした運動は学友の広汎な支持を受けることを示している。この「全明大行動委員会」三百名の集会、デモはトロツキストをあわてさせ、民学同への信頼は増々高まっている。 また、この日の闘いに、二千名もの無党派学生が参加していた事は「三派」「民青」がいかに斗う大衆を組織しえないでいるかということを如実に示した。党派間の運動には参加しない学友も、ベトナム反戦という一点で結集するならば、万余の規模で闘うことが明らかになった。今後、運動を大きく発展させるためにも「行動の統一」を不断に追及せねばならない。 総評労働者と連帯し御堂筋フランスデモ 六月行動の呼びかけに応え大阪、兵庫二府県学連、立命一文の主催で、十五日午後三時より扇町公園に、全関西二千名の学友を結集して、「ベトナム反戦、安保破棄、佐藤内閣打倒」全関西学生総決起集会がもたれた。大坂府学連、兵庫県学連各自治会の決意表明が雨の中を続いた。大阪府学連を先頭に、五時に扇町公園を出発し、南森町−天満橋を通過、大手前公園の「六月行動大阪集会」に参加した。労働者、市民、学生一万人の中で、大阪地評事務局長帖佐氏、大阪府学連委員長のあいさつが行なわれ、六時すぎに、べ平連を先頭に労働者七千人、学生三千人(阪大四百、神大四百、立命三百五十、市大二百五十等)が出発した。本町四丁目の交差点で、中核、社学同が機動隊に突入したが粉砕され、その後、総評の労働者と機動隊が対侍した。労働者階級の固いスクラムと強い意志の前に、機動隊はデモ隊に道をあけ労働者、学生は中央車道を堂々ととフランスデモで行進した。 一方、トロツキストに負けずに突入することを考えていた「共労党」系学生は、二十四列で御堂筋突破を叫び、統社同をまきこみ、突入し、多くの負傷者を出した。事前の意志統一において、大手前公園以後、プラカード部隊と突入部隊を分けることが確認されていたにもかかわらず、「共労党」系学生は、市大の隊列を、プラカード部隊に組織しようとした学友になぐりかかり、学生大衆を二十四列突破にまきこんだ。市大行動委の集会では、フランスデモで闘うことしか確認しておらず、一回生のクラスから、共労党系学生「統一会議(主流派)」に批判の声が強まっている。また、兵庫県学連執行委=統社同は、突入に賛成し、昨年の自治会運動の崩壊過程をくりかえそうとしている。 御堂筋デモは、総評労働者と、大阪府学連を中心とする学生の隊列によって、終始フフンスデモで闘われ、官憲の挑発を粉砕した。八年ぶりの御堂筋デモに多くの市民が拍手をおくり、デモ隊からは、「インターナショナル」にあわせて手をたたき、難波まで行進し、十時すぎ、総括集会を終了。 三派「全学連」「左」から運動を破壊 6月15日、東京では夜日比谷野外音楽堂で中核五百と革マル三百が乱闘を演じた。6月行動実行委主催の昼の集会が大成功し、各団体がデモで出発したのち、中核が会場を占拠し、夜の集会の発言問題で革マルと乱闘したのである。 最近、トロツキスト各派は、ますます暴力化し、明大においては、プンドがマル戦派にリンチを加えたり、ブンドど社学同ML派との乱闘が昼間から続いている。早稲田においても、総長選挙方針をめぐり、解放派と革マル派が衝突している。大阪大学における中核派の暴力行為も昨年12月以来続いている。 学園内における暴力は、敵権力に学内侵入の絶好の口実を与え、大学自治を内部から破壊するものである。 また、暴力によって、意見の相違を「解決」しようとすることは、学生運動の大衆的基盤を失墜せしめるものであるといわねばならない。自治会決定を踏みにじり公然と政治同盟ごとに隊列をくみ、自治会の大衆的基盤を喪失させているものも三派トロツキストである。彼らの街頭極左戦術と暴力による運動破壊を克服するのは、大衆の広範な決起である。 各地の学園において、ヘルメット棍棒戦術に批判を集中し、暴力行為を糾弾し、三派トロツキストを学友から孤立させねばならない。 民青「全学連」 最後まで6・15を妨害 民青「全学連」は、遂に、最後まで6・15の妨害に終始した。既に「民主主義の旗」号外(6・15日付)で明らかにした如く、悪質なデマ宣伝で「六月行動」の破壊をを企んだ。曰く「文化人五氏のアピールはもうなくなった。」「古在氏は呼びかけ人から降りた。だから六月行動は分裂行動です。」(神戸大、阪大、阪市大、東大etc)等々。彼らは何故に労働者階級と敵対するのか、何故に彼らは「課題の一致に基づく行動の統一」をこのようにかたくなに拒否するのであろうか。ーそこに見られるのは、大衆の利益とは無縁のセクト主義であり、セクト的利益の貫徹のためには、デマ宣伝も辞さない悪質な分裂主義である。 現在の学生運動に最も要求されているものが、労働者階級との強固な統一戦線の形成であり、大衆的学生運動の構築であるにもかかわらず、民青「全学連」は右からこれを破壊しており、統一した自治会活動の最大の障害となっている。 三派の極左的ハネ上りを阻止し大衆船批判の力でこれを克服するためには、民青「全学連」のこのようなセクト主義、分裂主義は極めて有害であり、自治会選挙を通じて粉砕しなければならない。 |